オクラの判別器 -研究開発-
ここ最近のAIブームに乗って!!というわけではないですが弊社でもAIの研究を行なっています。
今回は西原町の農家さんにご協力いただき、オクラの等級判別器の作成をすることになり、初号機が完成しましたので完成までの道のりを紹介したいと思います。
オクラ判別器として判別するための基準ですが、今回はJA沖縄のオクラ出荷規格に合わせた判別ができることを目指しました。
JA沖縄のオクラ出荷規格とは・・・?
◼️ A品
①濃緑色で肌の良いもの
②イボがないもの
③曲がり0.5cm以内まで
◼️ B品
①白果色で肌の悪いもの
②イボが10個以内
③曲がり0.6cm 〜 1.0cmまで
◼️ L階級
・莢の長さ9.5cm 〜 10.5cm
◼️ M等級
・莢の長さり8.0cm 9.5cm
と、上記のようなものになります。
初号機ではオクラの長さ、曲がりのみで A / B 品、L / M等級を判別するようにしました。
[システム構成]
◼️ 本体:Raspberry Pi Model B+
◼️ カメラ:Logicool HD WEBCAM C270n
◼️ TPU:Google Coral TPU USB Accelerator
◼️ 開発言語:Python3
当初はRaspberry Piのみでの推論を行うつもりでしたが、Raspberry Piで画像の処理を行いつつAIの推論を行うとどうしても速度が出なかったため、Raspberry Pi+TPUで動作するようにしました。
[初号機全体像]
オクラを置く台は100均のプラスチックまな板です。
まな板の上に置いたオクラを上からぶら下げたカメラで撮影し、判別した結果をディスプレイに表示します。
[研究1:オクラの検出]
オクラ判別機の開発を行うにあたりまず、最初に着手したのは複数のオクラを置いた際に1つ1つのオクラをどうやって判別するかということです!!
これに関しては画像処理ライブラリであるOpenCVを使ってオクラの色彩を元に判別することにしました。
例えば!こういう画像があったとしたら・・・
それをHSVに変換して・・・
そこからオクラの色でマスクをかけて輪郭を抽出!
輪郭として抽出できたものをオクラとみなす!
ということにしました。
この方法だと、オクラの莢のみの輪郭が抽出でき、そこからオクラの長さを出すことができます。
今回はここまで!!
次回は、抽出した輪郭から長さを算出する方法を説明します!
MTC&SAM's